Vベルトがどんな形で、何のためにどんな部分に使われていいるのか?そしてどんな種類があるのか?Vベルトに関する疑問を解決します。
Vベルトがどんな形状で、何のためにどんな部分に使われているのか思い浮かぶ人には必要ないかもしれませんが、Vベルトの規格などについて調べてみたので興味がある方は読んでください。
・どんな形状なの?:ゴム製のベルトで断面はV字というより台形をしています。
・何のために必要なの?:パワステやエアコン、ダイナモ(発電機)を駆動させるベルトで、別名ファンベルトとも呼ばれることがあります。
・主にどんな部分に使われているの?:パワステやエアコン、ダイナモ(発電機)を駆動させるためにクランクプーリーとつないでいます。
ここに書かれているようにVベルトは動力を伝えるのに必要不可欠なベルトと言えます。Vベルトにはいろいろな種類がありますが、その断面形状、ベルトの長さはプーリー形状や目的によって違ってきます。Xベルトを選ぶ計算式に必要なデータを当てはめて選定することになります。その計算も専用のソフトが無料でダウンロードできものもあります。
VベルトにはJIS(日本工業規格)により決められた規格があります。一般用Vベルト(JIS K 6323)にはA、B、C、Dなどの種類があってAから順番に横幅と高さ大きくなっていきます。逆台形の断面の上部幅は高さの1.6倍あります。引張り強度と横剛性が大きく、急激な荷重変動があるような使用条件に適しています。ベルトの速度は最大でも30m/秒となっています。
細幅Vベルト(JIS K 6368)は、一般用ベルトに比べると横幅に対して高さを大きくして断面形状はくさび型に近い形をしています。逆台形の断面の上部幅は高さの1.2倍です。肝心の伝達能力は一般用2〜3倍で、より少ないベルト本数でより大きな動力を伝達できます。ベルトの速度は最大40m/秒となっています。細幅Vベルトは一般用Vベルトにくらべて曲げに強いため、最小プーリー小さくなります。このような優れた特性から、一般用Vベルトよりも高速・高動力伝動が可能なため、プーリー径は小さくでき、軸間距離は短く、ベルト本数は少なくできるのでより小型化、省スペース化が出来るようにます。
Vベルトは通常の生活ではほとんどお目にかかることもないものですが、身近なところで探すとすれば、自動車のエンジンルームになるでしょう。一般にファンベルトと呼ばれている物もVベルトです。これが切れると当然ファンが回らなくなりオーバーヒートの原因にもなります。そこで車検などで定期的に検査する必要があります。Vベルトの交換は走った距離では判断が難しいようです。車種にもよりますが早い場合3万kmくらいでヒビが入っていたり、摩擦で細くなったり、音がでるようになったりします。このうち1つでも当てはまるようなら交換する時期だと考えてください。よくあるのがタイミングベルトは10万kmで交換と書かれているので、それと一緒にVベルトも交換することです。それでも問題はないと思いますが、上にも書きましたがキーキー音が出だしたり、ヒビが入ったときはすぐに交換するべきでしょう。自分でVベルトを交換できる技術と工具を持っている人は別ですが、そのときは自動車整備工場にお願いするのが無難です。